2016~18くらいにnanaにあげていた台本です。供養。
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●私立黒百合学院討伐科
SE銃声
〇「やったか!?」
■「外しましたわ!!」
SE警報
アナウンス「討伐部へ緊急連絡。クマ出現。ポイントは・・・」
■「うそ、全滅・・・?」
〇「・・・逃げるぞ」
■「・・・何をおっしゃりますの」
〇「逃げるんだ!!」
SE走る
■「生徒が!まだいるかもしれないのに!」
〇「・・・・っ」
■「わたくしたちは!このために訓練しているのでしょう!?」
〇「あれはダメだ!訓練生の手に負えない!」
■「っでも!!あなたは主席じゃない!!」
立ち止まる
〇「それは、わたしが、確実に倒せるときしか動かないからだ」
■「・・・」
〇「そうさ、臆病者だ。私は死にたくないし、お前も死なせない。本部へ知らせて装備を整える」
■「・・・わかりましたわ」
SEノイズ
セリフ重ねる(ダイジェスト風)
〇「次は、歓楽街へ向かうはず」
■「あそこを通らなければ本部へは」
〇「クマより先に抜ける」
■「なんであんなところに避難バスが」
〇「お前を失うより、マシだ」
SE水音
〇「水で匂いは消える!川を下れ!お前が伝えろ!!」
■「一人でいくつもり!?勝てないって言ったのは貴女よ!!」
■「いや、ねぇ、やめて」
〇「なぁ、生きろよ」
■〇『私立クロユリ学院討伐科』
〇「呪ってやるぜ、クロユリの名にかけて」
■「あの人を奪った世界を、わたくしは許さない」
17.04.17.
●砂上の過客
・性別、語尾、一人称等変更ご自由にどうぞ
・海は数百年前に消えたと言われていた
・水と塩は希少
・水分は果物やサボテンをかじって摂る
・水分が多くなるように改良されたので味はほぼないまずい
・雨は1年に1度降る(雨季)
・夜はとても寒い
・パン=ビスケットのような硬いもの
・祖父の書庫で海や森や草原に関する記述を読で育った幼なじみの2人
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▼これは、”砂漠”を渡る旅人たちの物語
▼「おーい、まってよー!」
〇「まてねーよ!」
〇灼熱の大地を踏み鳴らし
喉を焼く空気を飲み下す
▼私たちの行く道に
立ちはだかるは飢えか渇きか
〇「海ってどんなんだろうなぁ」
▼「でっかいオアシスでしょ」
〇「ばーか、オアシスなんて比じゃねーよ」
▼「見たことないくせに!」
〇「これから見るんだよ!」
〇「おっさーんラクダ2頭とパンとチーズと葡萄酒!」
▼「バカ!お酒じゃなくてお水でしょ!」
〇「酒の方が安いだろーが!」
▼「さむ・・・」
〇「さみぃなあ」
▼「海なんかないんじゃないの」
〇「かもしんねえなあ」
▼「いつまでつづけんの」
〇「じゃあ、あの北極星が見えなくなるまで」
▼「北極星はなくならないよ」
〇「わかんねえよ?」
▼「馬鹿だなあ」
〇「馬鹿だよなぁ」
〇そうして、俺達は終わらない夢を見る
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っていう予告CM風
17.05.03.
●潜入任務にて
何でも屋の3人組です。
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ザック「おいおい派手にやりすぎだぞ!ステラ!」
ステラ「だってザック!依頼料の割りに簡単すぎだわ!つまんない!」
アイル「次のドアが保管庫です、ロックは外しました。警備システムに侵入中。」
ステラ「さっすがアイル!仕事早いわね!」
アイル「それほどでも、あります」
ザック「はいはい、突入準備!」
(保管庫のなか)
ザック「これはこれは、厳重だな」
ステラ「あらぁ、楽しそうじゃない!」
アイル「合図でセンサーとカメラの電源を遮断します。ワイヤートラップは任せます。時間は、20秒です。いけますね?」
ザック「まかせろ」ステラ「もちろん」
アイル「3,2,1 、go」
(走る→ターゲットのガラスケース前へ)
ザック「割るぞ!!下がってろ!!」
ステラ「!?ザックまって!!」
ザック「なんだよ!!!」
ステラ「ニセモノよ!!」
ザック「あ!?」
(電気が戻る)
(敵に囲まれている)
アイル「よくわかりましたね、ステラ」
ステラ「アイル、どういうこと・・・」
ザック「まさか、ハメたのか。俺たちを」
アイル「すみません。それが本当の依頼だったので」
ステラ「・・・見損なったわ」
ザック「なにか、あったんだろ?」
アイル「なにも。しばらく、ロックアップにいてください」
(手錠をかけられて連れていかれる2人)
アイル「これで、2人は助かるんですね?ミスター?」
17.07.26.
●死神のポリシー 彼の独白
僕は、望まれていた。世界から。
死神という仕事を与えられ、
言われるままに働いて、
気づけば、頂点まで上り詰めていた。
僕らは、「期限がきたもの」と「死を望むもの」を刈る。
奪った命の数が実績。どんな命も平等に1個。
死にたがる人も、生きたかった人も。
奪う技術を培った。
僕は死神として生まれたから、
死神の仕事をしなければ、生きていられない。
だから、命を刈るのは、当然だ。
その日の担当は、ある老人。
死へ旅立つ準備をする猶予を僕に求めた。
彼は愛され、信頼されていた。
そして、自分が何者であるか僕に語る。
夫であり、父であり、祖父であり、職人であると。
彼は、その生をもって、何者かになったのだった。
命を刈り取られる間際、彼は笑う 。
自分の人生に悔いはないと。「もう死んでもいい」と。
そして最期に、僕にもありがとうと、遺した。
僕は死神として生まれたから、
死神の仕事をしなければ、生きていられない。
何かを奪うのは、もう飽きた。
そうして、僕は、死神を、やめる。
●死神のポリシー 彼女の告白
私は望まれていない。世界から。
私は生かされている。死んでいないだけだ。
なぜ否定されながら生き続けることを強いられる?
ある日、「死神」と出会った。
担当の人間を期間内に「死なせる」ことが彼の仕事。
奪った命の数が実績。どんな命も平等に1個。
だから、「死にたがっている人間」は格好のエサで。
私は嬉しかった。もう生きなくていい。
私は、多分、幸せな家庭に生まれた。
特別貧乏でも、裕福でもなく。
両親は優しく勤勉で、普通の人。
それゆえに、私の「歪み」を受け入れられなかったのだと思う。
否定されるくらいなら、口を閉じた方がマシだ。
そうして、母の「普通」の中に生きることを覚えた。
彼は私を否定しなかった。
彼だけが私をわかろうとした。
彼は同意しなかった。ただ、理解した。
私の苦しみ、いたみを。
死神は言う。
人間は「自分が何者か」を選んでよいのだと。
目覚めたとき彼はいなかった。
ならば、私は、選ぼう。
「生かされた」今日を、「押し付けられた」明日を、
私が何者であるかを、選び取るために生きよう。
17.07.29.
●ジャンクロードの空に
ルイズ「エラ、調子はどうだ!?」
エラルド「ん、接続に問題は無いよ。今は空しか見えないけど。あとちょっと痛みがあるかな。入力電圧が大きいんだと思う」
ルイズ「わりぃ、もうちょっと調整するつもりだったんだ。休める所まで走ったら直そう」
エラルド「仕方ないよ。すぐ逃げる以外になかったんだ。ここまで小型機が実用化できててよかった。ありがとうルイズ」
ルイズ「俺は天才だからな!」
エラルド「ふふっ・・・見捨ててくれても良かったのに」
ルイズ「バカヤローお前がいなきゃ俺が死ぬ!」
エラルド「大げさだなあ」
ルイズ「跳ぶぞ、捕まってろ!」
エラルド「手がないよ」
ルイズ「っと、ここまで来りゃ、安全か?」
エラルド「この街に安全なところなんてもうない」
ルイズ「それもそうだ。で、何があった?」
エラルド「おそらく、マザー・ヘッドから、博士を拘束するよう司令が出て、ポリスがきた。」
ルイズ「またそのパターンかよッ!でまたぶっ飛ばしたのか全部」
エラルド「マザーは博士の研究自体人目に触れることを危惧したんだろう」
ルイズ「地下室が見つからなくてよかったぜ」 エラルド「しばらくは戻れないね」
ルイズ「細胞保存液のレシピは頭に入ってる。大丈夫だ」
エラルド「ルイズだって脚の整備必要でしょ」
ルイズ「俺はまあ普通のオイルでもどうにかなる」
エラルド「まったく・・・頼もしいね」
17.08.01.
●テセウスの娘
■テセウス:外科医であり研究者。
▽ルクレシア:娘。事故に遭い瀕死だったところ、父親に手術された。年齢任意。
※ト書きはありますが参考程度です。
※時間に余裕あります、間がっつり取っちゃってください
薄暗い手術室、台の上の少女が目を覚ます。
■「ルクレシア、ルクレシア」
▽「ん…パパ?」
■「おお…すばらしい、私がわかるんだな?ルクレシア、気分はどうだ」
▽「…おなかすいた…おててがかゆい」
■「そうか、よかった。あまりかいちゃだめだよ?まだ傷が塞がってないんだ」
▽「きず…?」
■「食事は、そうだな…スープから試してみよう。胃が受け付けないとこまるからね」
■「さあ、食堂へ行こう。」
ルクレシアを抱き上げ、部屋を出る。
無機質な白壁が続く廊下。抱かれたルクレシアは自分の体を眺めている。
▽「ねぇ、パパ?」
■「なんだい?」
▽「どうして脚の長さが違うの?」
■「あぁ、すまない。成長期の子供というのはサイズがまちまちでいかんな」
▽「どうして右手と左手の色が違うの?」
■「南の人間は日焼けしているのが多くてね。そのうち白くなるさ」
大きな鏡の前を通る。
自分の顔を凝視するルクレシア。
▽「パパ…?おかおが、わたしじゃない」
■「すぐに慣れるよ」
▽「ねぇ…わたしは、”だれ”?」
■「おまえは”ちゃんと”私のかわいいルクレシアだよ」
18.01.09.
●とある39年の話
ブライアン:宇宙飛行士。地球外に人が住める星を探す旅に出る。
メイ:子供を身ごもっている妻。
(???はメイ役が読んでください)
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メイ:必ず、元気で帰ってきてね?
ブライアン:たった1年の計画さ!帰る頃には子供の顔も見られるだろう?
メイ:ええ、そうね、楽しみにしておいて
ブライアン:地球より住みやすい星を、二人にプレゼントするよ
メイ:ちゃんと帰ってくるだけでいいわよ。行ってらっしゃい。
ブライアン:ああ、愛してる。
ブライアン:そうして俺たちは、輝く星々の海を越えて、新たな故郷をさがす。
メイ:そうして私は、明け方に船を見送って、その美しい景色を焼き付ける。
ブライアン:ロジャー!通信が途絶えた!そっちの計器を確認してくれ!
メイ:あなたのパパはね、お空を旅してるのよ
ブライアン:植物だ、水も空気もある!おい、サンプルをとるぞ!
メイ:約束したもの、絶対帰ってくるわ。あら、彼氏は今日は来ないの?
ブライアン:ジョン!地球の方角を割り出せ!
メイ: 可愛い子。あなたにそっくり。でも、目元はあの人に似てる
ブライアン:そうだ、帰る前に、砂の上にメッセージを残さないか?
???:おかえりなさい
ブライアン:ただいま・・・メイ?
???:いいえ。
ブライアン:なんだ、親族か?よく似ている。メイは
???:ブライアン、聞いて。
???:あなたへのメッセージを、預かっているわ。
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Queen 「’39」 より
18.01.12.
●ヒトガタのまち
茅場チハル:人形町に住む唯一の人間。機械工の少年。人間嫌い。元居た工場が火事になった際逃げてきた。ここでヒトガタを修理している。
TM-H09A”ギントン”:人形町の親分的存在、まとめ役。大型危険作業用ヒトガタ。パワータイプ。普段はノリのいいおっちゃん。
TM-H14″テンマ”:小型配達用ヒトガタ。めっちゃ足が速い。あとものを落とさないホールド力。ハイテンション小僧。
※用語集、補足は下に書きますm(_ _)m
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ギントン「いいか、みんな。この人形町は、俺たちの街だ。」
チハル【ヒトガタのまち】
ギントン「俺たちは戦闘用ではない。だから無理はするな。トラップの位置はマップに記録してあるな?うまく使え」
テンマ「あにきーー!来たよ!!ニンゲンじゃない!ヒトガタだった!」
ギントン「予測はしていた。ニンゲンが自分の手を汚すわけがないからな」
テンマ「真っ白で、顔がないの!!超ヘン!!初めて見た!!」
チハル「まずい、TM-F(ティーエムエフ)シリーズだ」
テンマ「なにそれ!?」
チハル「君たちTM-H(ティーエムエイチ)シリーズから「ココロ」システムを抜いて、人間の命令に完全服従するヒトガタ」
ギントン「何が来ようと、俺たちのやることは変わらない」
チハル「ギントン、Fシリーズは、命令を達成するまで絶対止まらない」
チハル「やっぱり僕も、一緒に戦わせて」
ギントン「・・・テンマ、いけ」
チハル「ねえ!!ギントン!!はなせよテンマ!!」
テンマ「ごめん!!でも、これが最適解なんだ!!」
ギントン「チハル、世話になった。お前はあっちで生きるんだ」
チハル「いやだ、友達を見捨ててまで生きたくない!!」
ギントン「テンマ!!!頼んだぞ!!!」
テンマ「・・・っ、おっけぇええええええ!!」
ギントン「聞け!我らの武器は!腕力でも性能でも、システムでもない!
俺たちが、培ってきた『ココロ』だ!!」
チハル「やめろおおおおおおお!!」
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タイミングチェック用
【用語】
ヒトガタ:人間に似せたロボットのうちAIを搭載しある程度自律行動ができるもの。
人形町:人間に投棄されたヒトガタたちが住み着いて占拠したまち。
TM-H:テクノメイト-ハート。人形町にいるヒトガタたちの機種で用途別コミュニケーションロボ。AIに学習性の『ココロ』システムを搭載した結果、人間の矛盾や理不尽、非合理性を指摘するなど”逆らう”ようになったとクレームが多発し大量投棄された。
ココロシステム:自律行動を助けるAI機能のうち、感情・価値判断を司る部分。リリース当初はより人間に近いコミュニケーションを期待されていたが、人間の不完全性をあぶりだす結果となってしまった。
TM-F:テクノメイト-フォローユー。Hシリーズの上位互換。AI機能からココロシステムを排除し、主人の命令を遂行達成することだけを考えるようになった。
補足クソ長くてすみませんです(;´Д`)
チハルはかつて技術はあるのに工場の”パーツ”として相応しくないと判断され不当な扱いを受けていました。Hシリーズもまた人間の都合で作られ買われ、人間の都合で捨てられた。感情を覚えた彼らは、「死にたくない」と思うようになった。そしてゴーストタウンになっていた町を占拠しました。政府は暴動をおそれその街の取り壊しを決定した…からのこのシーンですm(_ _)m
18.01.28.
●『そうして夏を飲み込んだ』
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○「転校?」
■「うん。親の転勤で」
○「そっか・・・じゃあしばらく会えないんだね」
■「しばらくね」
○「はい、パピコ」
■「ありがとう」
○「あー・・・長期休みなら、中間地点で遊んだりできそうじゃない?」
■「外国なんだ」
○「あ、そう・・・そっか、どこ」
■「アメリカ」
○「遠いな」
■「遠いなぁ」
○「中間地点てどこ」
■「さあ、海の上じゃない」
○「じゃあ海の上で遊ぼう」
■「それは・・・いいね」
○「帰ってきたりは、しない?」
■「まだ、わかんない。親の仕事がどうなるかによる」
○「そっか・・・パピコ、ジュースになってるよ」
■「そっちも」
○「うわ」
○きっと、いつか溶けてなくなる
○■(同時)この想いも。この、喉の熱さも。
■飲み込んでしまえ。夏と一緒に。
18.09.11.