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『夢見る鉤爪』【♂1:♀1 または ♀2】3分

概要

少女は今日も、ワイバーンライダーを待っている。

※注意※

当作品は、ライターサークル「のべるぶ」内企画、創作世界「ノベルニア」に向けて執筆した作品です。複数名の作家により、共通世界観・設定の元作品が執筆されています。

  • 所要時間:約3分
  • 人数:男性1、女性1 または2 ※母抜きの差分あり
  • ジャンル:ファンタジー

登場人物

  • ミミ
      ドラゴン好きの少女
  • ヤンソン
    ワイバーンというドラゴンに乗って荷物を運ぶ配達屋。

  •   ミミの母。抜きでも可。差分あり。

本編

ミミ:・・・。

母:ミミー? 玄関で座ってても ワイバーンのお兄さんならまだ来ないわよー。

ミミ:べ、別に待ってないもん!

母:あらぁ。顔真っ赤にしちゃって。

ミミ:うるさいなぁ!もう!だってお母さんが受け取っちゃうじゃん!いつも!

母:ハイハイ。ペンとインクは棚ね。

ミミ:わかってるってば!

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※1:1で演じる場合の差分※

ミミ:・・・はやく、こないかな、ワイバーンのお兄さん。

  間

ミミ:いっつもお母さんがお荷物受け取っちゃうんだもん。私だって、私だって、会いたいのに。

  しばらく待つ。 羽ばたきの音が聞こえて。

ミミ:…! き、来た!
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  SE はばたき

ヤンソン:おはようございます!ライダーズギルドです!

ミミ:ははははははい!私です!

ヤンソン:はは。元気だね!今日は君が受け取ってくれるのかな?

ミミ:ハイ!受け取りましゅ!・・・っ。

ヤンソン:そんなに慌てなくても荷物は逃げないよ。
  はい、アーテストから、お手紙と、こっちの箱は食べ物だから傾けないようにね。

ミミ:食べ物?・・・わあ!ベルッフルだぁ!お兄ちゃんちゃんと送ってくれたんだ!

ヤンソン:ふふ。最近ベルッフルのお届けが多いんだ。僕も食べてみたいなー。

ミミ:え、あ、ひとつ、いります、か?

ヤンソン:え? あっ、ごめんなさい!催促っぽかったね!? 機会があったら自分で買ってみるよ。

ミミ:あ、はい・・・。

ヤンソン:お兄さんへ送るものはありますか?

ミミ:あっ、えっと手紙をお願いします!

ヤンソン:はい、承りました。銅貨1枚です。

ミミ:・・・。

ヤンソン:・・・他になにか・・・?

ミミ:あの!

ヤンソン:はい!?

ミミ:ワイバーンを、撫でてみてもいいですかッ

ヤンソン:え、あ、うん、いいよ!おいで。

ミミ:ほああああ・・・すべすべ、ひんやり、しっとり・・・ほああ・・・

ヤンソン:ソニックバードのライダーとかはよく撫でたいって言われるらしいけど、珍しいね。

ミミ:かわいい・・・

ヤンソン:相棒を気に入ってくれて嬉しいよ。

ミミ:わ、わたしも、ワイバーンライダーになれるでしょうか。

ヤンソン:え?

ミミ:女は無理って、言うんです、みんな。危ないし。

ヤンソン:・・・。

ミミ:やっぱ、むずかしいですよねっ!あきらめーー

ヤンソン:これはワイバーンライダーズの秘密なんだけど

ミミ:え?

ヤンソン:あのね、ワイバーンに乗るには、力は要らないんだ。

ミミ:で、でも、暴れて危ないとか、爪で切られたとか聞くし・・・

ヤンソン:一般的にはそう思われてるよね。でもね。
  ワイバーンは力で言うことを聞かせるタイプの騎獣じゃない。
  もちろんそういうのもいるよ。ワイバーンと仲良くなるために必要なのは

ミミ:ごくり。

ヤンソン:信頼と、勇気。

ミミ:え?

ヤンソン:びくびくしてる奴のこと、こいつらは見下してくるからね!

ミミ:信頼と、ゆうき。

ヤンソン:見てみたいなー、世界初の、女性ワイバーンライダー。

ミミ:・・・!

ヤンソン:あーあ、競合を増やすようなことしちゃったー。

ミミ:弟子入りさせて下さい!

ヤンソン:・・・もうちょっと大きくなったら、ね。

  SE はばたき

ミミ:かっこよすぎる・・・ワイバーン・・・っ。

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おまけ『夢見る鉤爪-another-』

登場人物
・ロロ:ミミの兄。
・友人:ロロの友人。男女どちらでも可。

友人:なあ、なんでいつもワイバーン便なの?

ロロ:あ?

友人:ひっ。目つき!

ロロ:ああ、すまん・・・。わりぃ、聞いてなかった。

友人:お前マジ調理中なんも周り見えてねえのな。

ロロ:精神の乱れは味の乱れ。俺は今、最高級モウモンミルクを最高の状態に泡立てることに忙しい。

友人:強面ヤローが鬼の形相で生クリーム泡立ててる図、ほんとうける。

ロロ:ウケるな。見ろ、この艶やかなツノを。美しいだろうが。

友人:はいはい。わざわざアーテストのパティシエールに弟子入りするだけありますよ、
  芸術的ですね。

ロロ:で?

友人:ん?

ロロ:本題はなんだったんだよ。

友人:ああ。そうそう。ベルッフルと手紙くらいならソニックバード便のほうが安いだろ。

ロロ:あ゛ー。妹が、さ。

友人:妹さん?

ロロ:ドラゴンマニアなんだわ。

友人:・・・ハ?

ロロ:ドラゴンマニアなんだわ。

友人:いや聞こえとるわ。え?なんなのお前ら兄妹。中身逆では?

ロロ:うるせえな。好きにさせろ。

友人:だからわざわざワイバーン便で送ってやってんの?え?お兄ちゃん?

ロロ:うるせえ黙れ。

友人:ハァン。フゥン。ヘェン。

ロロ:うるせえ黙れ!

友人:なぁんも言ってましぇーんけどぉ?

ロロ:ワイバーンライダーに、なりたいんだと。

友人:すげぇな妹。

ロロ:だろ?

友人:どんなガチムチ女なんだ?

ロロ:可憐な美少女だっつのぶっ飛ばすぞ。

Fin!

2023.5.12.

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