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『荒廃した都市にひとりぼっちの』 【不3】5分

概要

未確認巨大生命体の出現から2週間。
対策本部は数々の作戦を打ち立てたが、全て歯が立たず、トーキョーは瓦礫の街と化した。世界各国は自国への被害を恐れ「連合部隊」を結成。現地で任務に当たっていた「隊員」は一人生き残ってしまったことを恥じている。そして「連合部隊」本部より現状報告を求められるのだった。

  • 所要時間:約5分半
  • 人数:3(不問3)
  • ジャンル:シリアス、終末、SF

登場人物

  • 隊員
      未確認巨大生命体対策部隊の隊員。要人は国外へ逃避したあとのトーキョーで作戦に当たっていた。
  • 救助隊員
    救助隊隊員。非戦闘員。
  • 役員
    対策本部の役員。2セリフ。

本編

隊員 「…死に損なったのか。ぼくだけ」

  SE 遠いヘリコプターの音

救助隊員OFF「(拡声器)こちら超巨大生物対策本部。応答せよ。こちら・・・」

隊員「できるわけない、あいつをどうにか、なんて」

  SE ヘリコプターの音が大きくなりカットアウト

救助隊員「きみ!大丈夫か!」

隊員 「・・・救援ですか」

救助隊員「そうだ、よく耐えたな。一緒に来てくれ。
残念ながら君以外の隊員は・・・」

隊員 「失敗ですか。もう、終わりですか」

救助隊員「それをこれから話し合う。
きみを、連合国同盟部隊本部へ連れていく。さあ、手当を」

   SE 会議室のざわめき。色々な言語が飛び交う。(英語オンリーでも)

※入れなくてもOK。入れるならOFFで。
同盟部隊本部役員「(英語)What’s going on? 
Who knows the current situation? 
Give us any information you have now.」

隊員 「(途中から被せて)彼らは…なんて言っていますか」

救助隊員「現場の状況を聞きたがっているようだ」

隊員「人間が、アレに勝てると思っているのですか」

救助隊員「勝てるかどうかではない。勝たねばならないのだ」

隊員「彼らは、トーキョーを、みていないのですね」

救助隊員「それは・・・」

隊員「あの、コンクリートの岩肌や、
砂粒と化した、大都市と呼ばれた廃墟を、見ていないのですね」

救助隊員「君がその様子を知らせるんだ。人類のために」

隊員「・・・ぼくは、一番下っ端の隊員です。
こんなところで話していい人間じゃない」

救助隊員「そんなことは今どうでもいい。
現場を知っているのが君しかいないんだ」

隊員「・・・彼らはニッポンでことを済ませようとしている」

救助隊員「・・・彼らの話を理解しているのか」

隊員「自分の国にアレが到達しないよう、
我が島の上でどうにかできないかと」

救助隊員「人類は、アレに対抗するために、
一丸とならなければならないのだ。
わかってくれ。もし一人で話すのがつらいなら私が」

隊員「(遮って)わかりました。自分で話します」

  SE  マイクのハウリング
     広い会議室のようなエコー。
     ざわめきが止む。

隊員「・・・アレは、神の使いであり、地球の守護者であり、
裁きです。人類が犯してきた罪に対する、地球の嘆きです。
私はアレを目の前に足がすくみ、呼吸すらできなかった。
臆病者とののしってもらっても構いません。
私はアレを足止めするための部隊にいた。
仲間たちは、死ぬのをわかっていながら飛び込んでいきました。
愚策だと、誰もが知っていながら」

  再びざわつく会場。

隊員 「アレは、我々が蟻を踏み潰すことに気づかないように、
私の仲間を踏み潰した。戦闘機は、まるで蚊でも払うように、
対戦車砲は、水鉄砲のように意に介さない。
私は、アレをどうやっても殺せるとは思えません。
無力化も。核ミサイルですら、有効だとは思えない。
我々は、地球を貪ってきた報いを受けさせられるのだ」

役員 「余計なことは喋らないでいい。君の考えなど必要ない。
現場の様子を報告しろと言っている!」

隊員 「現場の様子?見たでしょう?瓦礫、瓦礫、瓦礫、瓦礫。
その下に飛び散った血液の霞。……ははははは!
敵わないんだよ!アレはすぐに!こんな島国を踏み越えて!
世界中を蹂躙していく!!地球は選んだ!!我々人類を滅ぼすことを!!」

役員「もういい、そいつを黙らせろ!」

隊員「もう間に合わない!タイムリミットはとうに過ぎていたんだ!
未来の可能性はゼロに収束した!!
残念だねぇ我々にもはやできることは
なるべく痛みなく死に至ることを願うのみ!
愚か愚か愚か!だからさっさと僕を」

  SE 銃声


<終わり>
———————
シン・ゴジラを見たあとにこんな夢を見ました。救いがない。

18.05.27

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